2011年10月14日

霜降り肉より赤身肉に高評価の牛肉大国フランス

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夏は焼肉、冬はすき焼きといった具合に
肉屋の売れ筋商品は季節によって異なる。

12月に入ると、イベントが多いこともあり
近江牛ステーキの注文が多くなるのだが

特に、ホテルやレストランを取引先に多く抱えている問屋は
ヒレの引き合いが強くなるので、商品確保に奔走することになる。


さて、牛肉(枝肉)の評価は、格付けで決まってしまうということは
ご存じの方も多いと思うのだが、では実際にどうやって決められているかというと、

格付けは、農林水産省が枝肉に対して全国共通の取引規格を設け
社団法人日本食肉格付協会が全国の中央卸市場や地方卸市場などの
食肉センターなどで格付けを行っている。

枝肉規格は、定められた解体、整形方法によって処理された牛の枝肉で行なわれ
2分体左半丸の第6〜第7肋骨間を平直に切り開かれた部分で行う。

「ばら」の厚さ(皮下脂肪を含まない)、筋間脂肪の厚さ、皮下脂肪の厚さ
胸最長筋(ロース芯)を総合的に判断し、枝肉規格が決定される。

ただ、担当者によっては、評価がマチマチで
写真のサーロインはA4評価だったが、もしかすると担当者が違えばA5評価だったかも知れない。

大雑把な言い方をしてしまえば、格付けはサシありきとも言えるのだが
たしかにサシが多いと見た目はキレイだし、どうしても目がいってしまう。

さらに、サシが多くても雌牛は脂の融点が低いので
あっさりしていて、いくらでも食べられると思っている人が多いのが現状だ。


では、実際にはどうなんでしょうか。


もちろん、1切れ、2切れ程度ならおいしく食べることができるが
サーロインの平均カット基準200gをペロッとたいらげる方はそうそう
いないんではないでしょうか。


特に、A5のサーロインなんかはサシが多すぎて
雌牛であれ、料理法がどうであれ、胃もたれが尋常ではなく
当店では、年々仕入れることも少なくなってきている。


ただ、A5評価を受けた枝肉は市場でも高値で取引されているのが現状なので
生産者にとっては、どうしてもA5を目標に肥育するわけです。


日本は霜降り信仰が強く、それは国外の牛肉事情とは少し異なる。

牛肉大国といわれているフランスでは、
肉用品種だけでも約20種あり、25等級にランク付けされている。

部位も47にわけられるというから日本の畜産事情からは想像もできない。

日本のようにサシ重視ではないので、
霜降り度合いが高ければ高いほど高評価というわけではない。

脂肪率等級では、標準的な3が消費者の好む最高ランクとみなされる。

つまりは、見た目よりも「味」が最重要視されているということだ。

さすが畜産大国といわれているフランスだが、
霜降りであることが文化のような日本の畜産には、個人では理解できても
ビジネスとして考えた場合、非現実的なのかも知れない。


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posted by niiho at 13:39| 格付け