
至福の時を演出する 霜降り肉(→クリック)
霜降りとは、筋肉内に脂肪が細かく入り、筋繊維と交雑して鮮やかな「サシ」が
入った状態のことをいう。
肉用牛のなかでも和牛は、筋肉内に脂肪を蓄積する能力を高く有している。
この霜降りが、現在の格付けに大きく影響し、最高格付けのA-5に近づくよう
生産者たちは肥育に励み、品種改良も盛んに行われてきた。
霜降り肉の魅力は、なんといっても見た目だ。
私は「見た目=価値」ではないと思っているのだが、多くの畜産関係者は
格付(見た目)に価値を求め、価格の判断基準となっている。
霜降り肉はなぜ多くの人を魅了するのか?!
グルメ番組で、サシの入った肉をみただけでテンションMAXのリポーターを
ご覧になった方は多いはず。
うわぁー、いいなぁ、行きたいな、うらやましー
視聴者の感想はこんなところだろうか。
実際にその店へ行った方もたくさんいるだろう。
逆に、それはないやろ、もっとマシなコメントせえよ、
1枚食べてとろけるはないやろ、10枚ぐらい食べて言うてみ、
なんてことをぶつぶつ呟いた畜産関係者もいるのではないか。
・・・・・と思う。(→私だが^^;)
つまり、霜降り肉の魅力は、味以前に「見た目」なのだ。
生産者は「目で食べる」という表現をよく使うが、それだけ見た目に重きを
おいての肥育をしているということだ。
見た目は大いなる期待を抱かせるので、ハズれたときの落差たるものや
過大表現のキャッチコピーで集客している店なんかは即クレームだ。
霜降り肉の魅力は、これだけではない。
一般的には、あまり知られていないが扱う側(肉屋、焼肉店)にとっても都合が良いのだ。
霜降り肉は赤身肉と比べて、持ちがいい。
赤身肉は、ドリップの流失も多く、変色も激しいので持ちが悪い。
いわゆる扱いにくい肉なのだ。
サシが多い肉は型崩れしにくく、作業効率も良い。
また、豊富な脂肪が水分を減らすので、乾燥や変色、微生物により変質を防止するという
働きも持ち合わせている。
そして最後に味だ。
霜降り肉を加熱すると融点の低い脂がトロけだす。
口に入れた瞬間に、肉の繊維がほどけるような食感に、思わず「柔らか〜い」と唸る。
「柔らかい=うまい」でかたずけられると、肉の味にこだわっている肉屋のオヤジは
憤慨しそうだが、霜降り肉の魅力は、ズバリ、甘さ、柔らかさ、とろける食感の3拍子なのだ。
さて、ここからが本題だ。
霜降りといっても結局は脂≠ナあり、そりゃとろけてあたり前。
そんなんで健康は維持できるの?
これからの牛肉は、安心、安全、おいしさ + 「健康」だと思っている。
つづきは明日にでも書きたい。