2011年11月27日

柴田書店「専門料理」に熟成肉が掲載されています

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昨日の記事に、こんなことを書いた。


この日も、少し肉の話をしたが、
熟成肉に取り組んでおられるんですねと義弘さん。

なんで知ってるんやろと思ったが
そういえば、やまけんさんが柴田書店の「専門料理」に連載しているので
うちの熟成肉のことを書いてもいいかと電話があったことを思い出した。



昨日、夕方にアマゾンで注文したら今朝届いた。早っ!
どの号に掲載されているのかわからなかったので
とりあえず先月号を取り寄せてみた。

(この号で当たっていた!違っていたらまた買わないといけないところだった)

「やまけんの牛を飼う、日本の食を考える!」のページで
表紙は、木下牧場の牛たちが草を食べている様子が載っていた。


これは、いつだったかやまけんさんが木下牧場に来た時に
パシャパシャ撮っていたやつだ。

さて、D.A.B(ドライエージングビーフ)については
やまけんさんが、専門料理の先月号、今月号に詳しく書いているので
ご興味のある方は、ぜひご購入ください。

やまけんさんも書いているが、
熟成肉で重要なのは、湿度、温度、風のコントロールだ。

特に湿度の管理さえしっかりできれば、
ここまでは、ある程度できる。

問題は、酵素の働きだ。

現在の食肉の流通は、真空パックが主流となっているため
ウェットエージングで熟成肉にチャレンジしている方が多い。

しかし、これでは熟成肉は完成しないのだ。

熟成肉は、枝肉のまま熟成庫で保管してこそ繊維がほどけてタンパク質が
分解し、さらに菌が付着して熟成肉特有のフレーバーを感じられるようになる。

私が感じるには、骨付きのまま30日程度熟成させたのち
さらに熟成をすすめると、通常の牛肉には感じられない風味が顔を出す。

ただ、これだけの長期間に耐えうる牛肉選びがむづかしい。
A4やA5は、サシが強すぎて熟成させてもクドさが残ってしまう。
A3でもモノによっては香りの強弱があり、やはりサシが邪魔するように思う。
もちろん、熟成させる条件は同じだ。

ホルスタインでも試したし、粗飼料を多く与えて穀物飼料を控えめで育てた
牛肉でも試した。

ほとんど放牧で育てた牛肉でも試してみた。

もちろん、数々の失敗を乗り越えてきているので
それなりにうまくはいくのだが、絶対的に大満足で成功するのが経産牛だ。

当店で商標登録している「近江長寿牛」が
私のやり方には一番向いているようだ。

ほとんど完璧にD.A.Bされた熟成肉が出来上がり
食通の方からレストランのシェフ、各界で活躍されている料理人の方々と
いろんな方に食べてもらったが、皆一様に絶賛だった。

経産牛といえば、脂が黄色くて肉質が硬いイメージがあるのだが
おもしろいぐらいにおいしく仕上がるのだ。

12月は多めに仕上がる予定なのでぜひ、楽しみにしていただきたい。

熟成肉はこちらからご購入いただけます。


posted by niiho at 12:51| 熟成肉

2011年11月21日

熟成肉はフライパンで焦げ目をつけてオーブンでじっくりと

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熟成肉の特徴はなんといっても独特の香り。

そこで気になるのがネットからご注文された場合、
届いた熟成肉を家庭の冷蔵庫で保管して果たして熟成香は消えていないか?

東京の友人宅へ送って実験してみた。

90日熟成、60日熟成、30日熟成の3パターンを送り
一晩家庭用の冷蔵庫で保管してもらった。

発送前は、90日熟成の肉は、ありえないほどの熟成香を放ち
牛肉とは思えないほどの枯れた味がしていた。

60日熟成の肉も程よいフレーバーで、30日熟成の肉は
微かに熟成香がした程度だった。

確認のために友人宅へ出向いてみると、保管状態は問題ない。

まず、90日熟成の肉だが、あれほど強烈な香りを放っていたのに
かなり弱い香りになっていた。

60日と30日に至っては、鼻を肉に近づけて思いっきり吸いこまないと
熟成香が確認できない。

本来なら、オーブンで温度を調節しながら火入れするのがベストだが
20名の方に試食してもらうので、時間の都合上、大型グリルで焼いてみた。

火を入れると、眠っていた香りが覚醒したかのようにブワッと漂ってきた。
経産牛のリブなので、本来ならば肉質は硬い。

しかし、長期熟成によって肉の繊維が崩壊され、肉質がきめ細やかでねっとりしている。
余分な水分も抜けているので、旨みが凝縮されている。

霜降り肉と違って肉汁に含まれる脂分がほとんどないので、後味が良く
この日は、焼きあげた肉にライムを搾って食べてみた。

20人もいればいろんな意見があり、90日熟成がおいしいという方もいれば
30日熟成が好みだという方もいた。

思うに、熟成肉は保存方法よりもやっぱり火入れだ。

有名レストランのシェフも参加してくれたのだがこんなことを言っていた。

普通は、肉を指で押すと、だいたいの火の通り具合がわかるのだが
熟成肉はまったく分からない。これは何枚も何枚も焼いて経験を積まないと。

そう言いながら焼き具合を指で確かめながら
あーでもないこーでもないと肉談議に花が咲いた。

料理のプロと肉の話をするのはじつに楽しくておもしろい。

しかしこのシェフ只者ではない。

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肉が焼けるまで、ハモンイベリコベジョータを切り分けてもらった。
さすがうまいもんだ。

有名レストランのシェフも気になる熟成肉はこちら(→クリック

家庭で焼く場合は、フライパンで焦げ目をつけてから
オーブンでじっくり弱火で20〜30分程度ローストするのがおススメです。



posted by niiho at 13:55| 熟成肉

2011年11月18日

熟成肉はうっとりなるほど旨くて美しい

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懇意にしている記者の方に誘っていただき
大阪の又三郎へ熟成肉を食べに行ってきた。


お店の方が気を利かせてくれて
グラスフェッドで育てた土佐あか牛のノーマルと熟成肉
そして黒毛和牛の熟成肉の3種類を用意してくれた。


焼肉というより、分厚くカットしたステーキを
炭火で焼くスタイルは、見ていても楽しく焼きあがるまでが待ち遠しい。


片面2分間焼いて、ひっくり返して3分間焼いた後
ホイルに包んで5分間寝かせて表面と中心部の温度を一定にする。


この作業を3回繰り返してようやくご開帳となるわけだ。


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見事な焼き色にしばしうっとりしながら、記者(おっさん)の方と
熟成肉についてあーでもない、こーでもないと談笑。


熟成肉を堪能した後、おっさん2人はホルモンからハラミ、カルビ、ロース
さらに冷麺におにぎりと留まるところを知らない大食漢ぶりに
今日はこのぐらいにしといたろかと店を後にした。


肉は熟成させたほうが旨いことは、古くから知られてきたが
なんでもかんでも熟成させれば旨くなるかというと、じつはそうではない。


私の考えは、A4やA5クラスのサシの多い肉は
なにもわざわざ熟成させる必要はなく、そのまま食べたほうがいい。


A3以下の赤身肉こそ、熟成させることによって
肉本来が持つ旨みが引き出されるのだ。


当店では40日の熟成期間を設定しているが
この時点で、通常の牛肉では感じられない風味が顔を出す。


熟成させることにより、組織変化によりアミノ酸の割合が増し
脂だけではない赤身の甘みを感じるようになる。


熟成肉は、香りを楽しむ肉とも言われているが
うまく熟成できた肉は、生クリームのようなフレーバーが生まれる。


合わせるお酒はワインかフルーティな日本酒がおすすめです。


posted by niiho at 12:16| 熟成肉