2011年10月17日

和牛のおいしさは、味・香り・食感の3つで決まる

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和牛には甘くて脂っぽい香りがある。

これを「和牛香」と呼んでいるのだが、
牛肉の美味しさは「味」「香り」「食感」の3つの要素から成り立っている。

ただ、本来ならばこの3つは別々に考えなければいけないことなのだが
味・香り・食感を合わせて「美味しい」と表現することが多い。

では、実際にどのような牛肉がおいしいのかと言えば
「香り」だけの評価だと、BMSが高ければ高いほど脂が多くなるので
優れているということになる。

いわゆる「サシ」というやつだ。

たしかに「目で食べる」と言われるぐらい
サシがキレイに入った肉はおいしそうに見える。

実際に、とろけるような食感で感動された方も多いだろう。
しかし、食べ進むにつれ重くなり、そのうち胃もたれして
しばらく肉はいいや、なんて経験をした方も少なくないはずだ。

現実には、格付けが牛肉の評価ということになるので
この時点では、味は評価対象外となる。

仮に味の評価が加味されるとすれば、
アミノ酸が含まれる赤身部分が優位なので
サシ(香り)とは逆にBMSが低いほうが良いということになる。

ちなみに、BMSとは、霜降り度合いで、
1〜12で評価され、数字が上がるほどサシ(霜降り)が多くなる。

要はバランスだと思うのだが、そう考えると1〜12の真ん中あたり、
BMS5〜7が美味しい牛肉だということになる。

もちろん、味覚は個人差によって違うので一概には言えないが、
「味」「香り」「食感」の3つからどれを優先するのかで選ぶ肉も変わってくる。

私自身は、BMS3あたりのサシが少ない牛肉が好みだから
どうしてもこのクラスの近江牛を中心に仕入れてしまう。

A4クラスでもモモやカタウデは赤身系なのでいいが
ロース系はくどくて食べられない。

こういう理由もあって、生産者を限定して仕入れているのだが
そのために、出来る限り赤身の肉になるように飼育することを
お願いしている。

つまりは、A3やA4で十分おいしいので
無理してA5の牛をつくらないでほしいということだ。

生産者にとっては、酷なことかもしれないが
採算のとれる価格で買うことで支えたいと思う。

このあたりは、力不足でできていないのだが
適正価格で取引できることが本当の意味での「共働」だと思っている。

まだまだ、霜降り信仰が根強い日本の牛肉事情だが
格付けに関係なく、安定した価格での取引ができる体制を作っていきたい。

posted by niiho at 16:24| 牧場・生産者