霜降り等級BMS11とはどういう意味でしょうか?
お客さんから問い合わせがありました。
(詳しくはこちらをご覧ください)
毎日のようにメールや電話で様々な問い合わせや質問をいただくのだが
BMSの問い合わせははじめてかも知れない。
A4とかA5とかの等級をご存知の方は最近増えてきたが
さすがにBMSを知ってる方はそうそういないだろう。
いたとすれば、よほどの牛肉マニアに違いない。
BMSというのは、ビーフ・マーブリング・スタンダードの略で
脂肪交雑を評価する基準のことである。
例えば、最近はご存知の方が多い「A5」だが、このAというのは
じつは、3段階(A、B、C)あり、枝肉の重量に対してどれぐらいの肉が
とれるか、つまり歩留まりを表しているのだ。
ちなみにAは標準よりよい、Bは標準、Cは標準より劣る
といった具合だ。
BMSは1〜12に分けられ「サシの入り具合」に「肉の色つや」「肉の締りときめ細やかさ」
「脂肪の光沢」を加味して5つの等級に分類します。
1) 1 1等級
2)2 2等級
3) 3〜4 3等級
4) 5〜7 4等級
5) 8〜12 5等級
「A5」という言葉はよく聞くと思うのだが
たとえば「A5−12」という肉は、歩留まりがよく、肉の色や締り具合
脂肪の光沢に対する評価もサシの入り具合も最高、ということになる。
チャンピオン牛クラスになると「A5−12」の評価となるわけだが
ここまでくると、赤身系のモモ肉もサシがビッシリ入っているので
脂が苦手な方には向いていないだろう。
セリでは、明細に格付けとBMSが記載されているので
購買者はそれを参考にして、せり合うわけだ。
格付け等級が上がれば上がるほどセリ値も高くなる。
しかし、これらはあくまでも見栄えであって
格付けは牛肉を評価する「ものさし」であるということを知ってほしい。
つまり、格付けに味はあまり関係ないのだ。
とはいっても、キレイにサシが入った牛肉は
見るからにおいしそうで正月ぐらいは奮発するのもいいかも知れない。
自分へのご褒美として。
ちなみに当店では、格付けではなく
だれが育てたのかを重要視している。
つまり、当店にとっての格付けとは
A等級であれB等級であれ、どちらでもいいことなのだ。
要は、飼養環境や真面目な生産者の取り組みを知ってもらい
銘柄や等級よりも、安全でおいしい牛肉を販売し続けていきたい。
だから、他店が雌牛だのA5だのと派手なキャッチコピーで宣伝する中
当店では、堂々とこの肉はB3です、とかA3ですと証明証を肉に付けて販売している。
もちろん、格付けは結果なので、なかにはA5もあるのだが
正直、あまり取り扱いたくはない。
どちらにしても、これからは生産者も販売者も消費者も
一緒になって貢献しあう関係を構築して、安全で安心して食べられる
肉牛づくりを進めていきたい。