2012年09月21日

商品を売るのではなく考え方を売る

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いやぁー、便利になったものだ。
10年程前、三重県阿山(現在の伊賀市)のゴルフ場へ出入り(肉の納品)していた頃は
とにかく遠くて、いまだから言えるが注文が入ると憂鬱になったものだ。

その伊賀まで新名神を使えば40分ほどで行けてしまう。
あまりにも近いので拍子抜けするほどだが、先日の連休を利用して
「もくもくのすべてセミナー」に参加してきた。

2日間でモクモクファームの現場スタッフの実践的ノウハウを体験するという
合宿型のセミナーだ。

木村社長、吉田専務とは、きたやま南山の京たんくろ事業以来の再会だったが
懐かしんでいる暇もなくお2人の話にメモをとるのに必死だった。

お恥ずかしい話だが、私はモクモクファームへ来たのも初めてだったし
木村社長や吉田専務のことも面識がある程度で、どのような経由で今日に至ったのか
まったく知らないままにお付き合いさせていただいていたのだ。なんとも失礼な話だ。

さて、合宿を終えて私はきたやま南山へ向かった。
楠本社長とサルティンボッカの木村シェフとの秘密の3者会議のためだ。

木村シェフを乗せて一路、南草津へ帰える道中、価格の話について
あれやこれやと意見交換した。

それはここ10年の私と生産者の取組みを振り返ることでもあった。

モクモクの木村社長は、農林水産業の大きな欠点は、価格決定権がないことだと言った。

木村シェフ率いるサルティンボッカは、イタリアンの枠を超えて
新しいチャレンジをしようとしている。

それは、私やきたやま南山の楠本社長、さらには生産者である木下牧場さんと一緒に
商品ではなく「考え方」を売るというものに共感した行動でもある。

その先にあるのは、「価格」の競争ではなく「価値」の競争に他ならない。

いや、争わないから競争ではないかも。

来月からは、私の母校と連携して商品開発が始まる。
まさかこんな形で母校を訪れることになるとは、、、32年ぶりだ。

なんとまぁ、支離滅裂なブログだこと、、、

まぁいいか(笑)




posted by niiho at 16:49| 雑記

2012年09月17日

肉質、脂質、資質、すべての質を上げる

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フランスは畜産大国で一度は行ってみたいと思っているのだが
先日出会ったmasayoさんから聞いた話では、私が想像していたものと
いくつか異なる点がある。まぁこのあたりは日本でも同じで個人の見解レベルなのだが
とりあえず行かなければ・・・。


フランスは日本と違ってすき焼きやしゃぶしゃぶはない。
フランス人が好むのはステーキだ。

焼き方は「レア」が好みらしく、「セニャン」と言うらしい。
とりあえず今は「セニャン」だけ覚えておこう。

写真は、ドライエージングした近江牛熟成肉だが
先日、某所でUS産のドライエージングビーフを食べる機会があった。

それなりにおいしかったのだが、ちょうどマーク・シャッカーの本を
読んでいたところなので、アラン・デュカスが言うような「異なる喜び」を
感じることはなかった。

マーク・シャッカーはUSビーフを量産牛と称し、あえて性質があるとすれば
まるで水道水みたいに、潤沢で安定していて、安価で平凡。
いわゆる工業製品としての牛肉だと言っている。

これに対して、アラン・デュカスは「アメリカならではだね」
そして、それこそが、アメリカのステーキを日本やイタリアのステーキと
区別するものだと答えている。

なるほど、そう考えるとたまにはUSビーフを食べてみるのも悪くない。

masayoさんが飼っているアルモリカン牛は、岩手の短角牛に
よく似ている。

短角牛の肉は赤身で歯ごたえがあるのが特徴。
アルモリカン牛も同じく赤身だ。

しかし、フランスでは評価されないと言うのだ。
なぜなら、サシが入っているからと写真を見せられたが
どこにサシが?というレベルでこれはもうお国柄としか言いようがない。

日本なら100%赤身肉、フランスでは霜降り肉
じゃー、和牛のA5あたりをみたらフランスではどう感じるのだろうか・・・
たぶん、いや、間違いなくこれは脂であって肉ではないと言うだろう。

フランスでの牛の評価は日本と同じく格付けによるものだが
肉用品種だけでも約20種あり、25等級にランク付けされている。
部位も47にわけられるらしい。

日本のようにサシ重視ではないので、霜降り度合いが高ければ高いほど低評価となり
脂肪率等級では、標準的な3が高評価となりもっとも消費者が好のむランクだそうだ。

赤身肉ブームが加速すれば、近い将来日本もそうなるかも知れない。

でも、そうなれば和牛の価値が下がり、アメリカのように量産牛が増え
牛肉の値打ちがなくなるかも知れない。

そうならないためにも、すべての「質」を上げることが重要だ。


posted by niiho at 13:16| 雑記

2012年09月15日

小さな専門店が生き残るためには「ここだけ、いまだけ、この商品だけ」

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老眼鏡を紛失してしまった。
たぶん、熊本のどこかにあるはず。


日常生活で不便はないのだが、本を読むときに文字がかすんで見えるので疲れる。
仕方がないので近所の眼鏡屋さんへ。


老眼鏡なので100円ショップでも良さそうなものだが
どうせならカッコいいのが欲しい。


近所の眼鏡屋さんは、ブランド物ばかりでフレームだけでも
25,000円とか30,000円はする。
レンズと合わせると50,000円近くする。


なんでこんなに高いの?
10,000円も出せばええのんあるやん?


など質問すると、安いのは中国製ですしフレームが折れやすいなどなど
それなりに専門的な回答をしてくれた。


しかし、いくらなんでも老眼鏡にこの値段は高すぎる。
でも、めっちゃ似合う(自分比)1本があったので心がグラグラと揺らぐ。


とりあえず老眼検査をしてもらうことに。
20分ぐらいあれやこれやと検査したかな。
こういう検査はあまりしないのでさすが専門店と感心することしきり。


1時間ぐらい店主と話しながら迷いに迷って「ちょっと考えさせて。家そこやしまた来ますわ」
てな感じで店をでた。


私が迷ったのは値段もそうなのだが、店主の「買ってくれ」が見え隠れしたからだ。
しかも、出来上がりに1週間程度かかるという。そんなに待てるかいな。


でも、店主がキレイな女性だったら買ったかも知れない。
ハゲ散らかったおっさんでは・・・
(暴言ごめんなさい)


翌日、私用で大阪へ。


JR大阪駅から直結のルクアで時間をつぶしていたらZoff発見。
Zoffといえば国内137店舗もあるチェーン店。
値段も5,250円〜9450円と安いし30分もあればできると言う。


こういう店はあまり好きではないが、時間つぶしで老眼検査をしてもらうことに。
近所の専門店がやったのとまったく同じだ。


ただ違うのは、説明がすごく丁寧で買ってください的なことがまったくない。
若いぽっちゃりした男性だったが、一生懸命に説明するものだから汗だくだ。


15分ぐらいで検査が終わり、まだ時間に余裕があったのでフレームをみることに。
今度は女性のスタッフが対応してくれたのだが、これがまた親切丁寧で5,250円と
7,350円、9,450円の違いなどを説明してくれた。


結局、買ってしまった。


近所の眼鏡専門店、完全に負けてるやん。


個人でやってる眼鏡屋さんは専門店ならではの知識や技術、サービスがウリで
それがチェーン店に太刀打ちできる唯一の強みのはずなのにこれでは生き残れないわけだ。


牛肉だってそうだ。
私が幼いころの牛肉は「ご馳走」感が強かったが、いまはどこででも購入でき
どこででも気軽に食べられる。


そこで当店のような小さな専門店が生き残っていくには、安心、安全、おいしい
だけではダメで、今月初めに高知でお聞きした馬路村農協の東谷組合長がおっしゃっていた、
「ここだけ、いまだけ、この商品だけ」が鍵になるのではないだろうか。


専門店を名乗る以上「プロ」でなければいけない。
知識、技術はもちろんのこと、人間力がものを言う。


あなたは、自分の商品について最低でも1時間は語れますか?


各地の講演でよくこの質問をする。


もちろん私は牛肉のことなら1時間でも2時間でも
黙れと言われるまでしゃべり続ける自信がある。


牛が好き、肉が好き、そしてなによりもプロですから。



posted by niiho at 18:43| 雑記