2011年11月15日

ハラミはロースを凌ぐ焼肉の人気メニュー

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焼肉通に好きなメニューを聞くと
かなりの確率でハラミと答える人が多い。

一昔前までは、ハラミを知ってる人は食肉関係者か料理人ぐらいだったのだが
最近では、一般の方まで知っている。

しかも、ハラミは牛肉ではなく、
内臓に分類されることまで知ってるから恐れ入る。

焼肉屋でも、ハラミは定番メニューとして人気なのだが
ほとんどが輸入牛のハラミかよくても国産牛のハラミだ。

もちろん、和牛のハラミを提供している店もあるが
確率的には少ない。

写真は、きたやま南山の近江牛ハラミだが
サシが入りすぎてハラミに見えない。

サシがよく入っているが、カルビと違って
あっさりとした触感で食べやすい。

さて、ハラミはご存知の方も多いと思うが牛の横隔膜だ。
胸部と腹部の境にある筋肉性の膜で、肺の呼吸作用を助ける器官になる。

上質になるほど、写真のように身が厚くなりサシもよく入っている。

20年ぐらい前、焼肉といえばロースとバラ(カルビ)しか
メニューになかった時代だった。

もちろん、部位的にはウチヒラもソトヒラも、
さらに細分化したヒウチやイチボ、ミスジも存在した。

しかし、当時はネットもなく情報も一方通行だったため
モモもカタも希少な部位もロースやバラに混ぜて売られていた。

市場が大きく変化したのが1991年4月だ。
牛肉の自由化により、米国産のハラミが安価で市場に出回わりはじめた。

すると一気にハラミの需要が増え、しかも安価なものだから
食べ放題の焼肉メニューを支えるまでに成長した。

それ以降は、「ハラミ=安い肉」というイメージが強くなり、
ハラミは安い牛肉の代名詞になっていった。

かたや和牛のハラミはというと、
いまでこそ希少扱いされ入手困難な部位として重宝されているが
当時はそれほど和牛のハラミに執着がなく、どちらかといえばロースの脇役扱いだった。

しかも、ハラミは内臓肉に分類されるため、
業界的にも世間的にも格下のイメージとして扱われていた。

いまでこそ「ハラミ」という料理名が確立しているが、
当時はロースの名前で出していた店も多かった。

ハラミは、一頭の牛からわずか2kg程度しかとれないため、
メニューとして成り立たなかったというのが理由だ。

BSE以降は、米国産のハラミが入手しなかったため
一時期、市場から消えた状況が続いていたのだが、豪州産がとってかわり
いままた米国産の復活、そして安価なニュージーランド産などが出回るようになった。

安売りの焼肉屋やネット通販でみかけるハラミは、
ほとんど、この類のものだ。

ハラミは内臓なので変色が早く、すぐに色変わりしてしまう。
そのためにたれに漬け込んで販売されていることが多い。

しかも、輸入牛のハラミは、赤身が多く、ほどよく柔らかいので
売り方を工夫さえすれば、セール品としてもってこいなのだ。

私は食べないが(^^;

ともあれ、ビバ!ハラミだ。



タグ:ハラミ
posted by niiho at 22:05| 焼肉

2011年11月11日

霜降り肉は人間の体作りにピッタリ

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Facebookで中学の先輩と35年ぶりの再会(?)を果たした。

なんでも牛肉は5年間食べていないらしくて
魚ばかりだそうだ。

たぶん、健康を気にしてのことだと思うのだが
果たして、牛肉は体によくないのだろうか?

牛肉より魚のほうが体に良いと言われる理由は「脂」だ。

魚の脂は、不飽和酸脂肪で肉の脂は飽和さん脂肪だ。

不飽和酸脂肪はコレステロールや中性脂肪を防ぐが
飽和酸脂肪は増やすので、体によくないと思われているのだ。

ところが、和牛の脂は、常温でも肉の表面が溶けだすぐらい
融点が低いのが特徴だ。

じつは、融点の低い脂は、不飽和酸脂肪なんです。

しかも、サシの多い和牛には不飽和酸脂肪が60%以上も
あると言われています。

さらに、和牛にはオレイン酸も豊富だ。

オレイン酸といえば、私の好きなオリーブオイルにも含まれていて
血液をサラサラにし、善玉コレステロール減らさず、悪玉コレステロールを
減らす働きがあるといわれている。

もひとつ言うなら、和牛には、人体で合成できず
常に食品から摂取しなくてはならない9種類の必須アミノ酸が
豊富に含まれているから、体作りには最適なのだ。

牛肉の世界では雄牛より雌牛のほうが
脂の融点が低いことから重宝されている。

しかし、いくら融点が低いといっても
サシが入った肉をたくさん食べられないのが現実だ。

霜降りがキツく感じられるのは、なにも年齢的なものではなく
極端な言い方をすれば、脂を食べてるわけだから当然なのだ。

近年、ブランド志向から等級による格付け信仰が目立つが
和牛の肥育法も、牛に無理やり脂をつけるやり方が多い。

本来なら、そんなことをしなくても
遺伝的に優れた血統を持つ和牛なら霜降り肉になるのだ。

なにわともあれ、食べ過ぎなければ健康にはなんら問題はない。

当店では、サシの多い肉は1人150gが適量だと考えています。
1人で食べることは少ないと考え、最少300gから販売しています。

塩、たれもおいしいのだが、サシの多い近江牛バラなんかは
面倒だが大根おろしにポンズor醤油で食べると最高にうまい。

posted by niiho at 19:44| 焼肉

2011年11月07日

牛肉の美味しさは、味・香り・食感の3つの要素から成り立っている

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仕事柄とはいえ、人一倍肉を食べているにも関わらず
たまに、無性に肉が食べたくなる時がある。


そんなときは、すき焼きやステーキではなく
手軽に焼ける焼肉に限る。


いつなんどきでも肉が食べられるよう
私の家では1人前ずつ小分けにした肉が冷凍室にたっぷり入っている。


ところで、近江牛をはじめとする和牛には
甘くて脂っぽい香りがあることは、みなさんご存じだと思う。


これを「和牛香」と呼んでいるのだが、
牛肉の美味しさは「味」「香り」「食感」の3つの要素から成り立っている。


ただ、本来ならばこの3つは別々に考えなければいけないことなのだが
味・香り・食感を合わせて「美味しい」と表現することが多い。


では、実際にどのような牛肉がおいしいのか。


「香り」だけの評価だと、BMSが高ければ高いほど脂が多くなるので
優れているということになる。


「味」の評価だと、アミノ酸が含まれる赤身部分が優位なので
香りとは逆にBMSが低いほうが良いということになる。


ちなみに、BMSとは、霜降り度合いのことで、
1〜12で評価され、数字が上がるほどサシが多くなる。


要はバランスだと思うのだが、そう考えると1〜12の真ん中あたり、
BMS5〜7が美味しい牛肉だということになる。


もちろん、味覚は個人差によって違うので一概には言えないが、
「味」「香り」「食感」の3つからどれを優先するのかで選ぶ肉も異なる。


個人的には、BMS3あたりのサシが少ない肉が好みで
特に、ステーキや焼肉には、このクラスが最高に旨い。


もちろん、サシが多い肉も旨いのだが
1〜2枚も食べれば満足してしまう。


当店では、サシの多い肉より、赤身系を積極的に販売しているのだが
これは、私が普段食べておいしいと思える肉を基準に考えた結果だ。


通常は、自分たちが食べる肉と、商品として販売する肉は別物で
生産者も、サシが多いA5が高く売れるので、肥育基準をA5に近づくように育てるわけだ。


しかし、自分たちが食べる肉は、近所のスーパーで。
なんてことも珍しいことではない。


もし、A3が高く売れるようなら、A3を基準にした育て方になるだろうし
そのあたりが悩ましいところだ。


どちらにしても、自分たちがおいしいと感じる肉を販売することが
私たちのおいしさへの自信であり、スタッフの誇りでもある。

posted by niiho at 17:44| 焼肉