2012年10月28日

とろけなくても旨い牛肉

疲れは移動距離に比例するらしいが、出張が続くと体調が芳しくない。
とはいっても、全国津々浦々、おいしいものが食べられるので出張も楽しいものだ。

できるだけその地の名物や特産品を食べるようにしているのだが
それでも牛肉の看板を見つけるとついふらふらと誘われるように入ってしまう。

一昨日は、東京アメリカンクラブでニュージーランドの牧草肥育牛をいただいた。
店内が暗すぎて写真では迫力が伝わらないがこんな感じだ。

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「トマホークロングボーンリブアイ」というユニークなネーミングに
25オンス(700g)の骨付き肉は迫力満点だった。

味はというと、これがめちゃくちゃおいしい。
サシの入った和牛とはまったくの別物でついついワインを飲みすぎてしまった。

昨夜は久しぶりに自宅で食事。
いつか食べようと冷凍庫に保存してあった十勝若牛のサーロインを焼いてみた。
これがまたうまい!脂肪が少なくヘルシーなのでいくらでも食べられるのだ。

ナイフを入れてもサシの多い和牛のようにすーっとは切れない。
ジャリジャリといった感じで肉の繊維を切ってる感じがナイフを持つ手に伝わる。

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ニュージーランドの牧草肥育牛も十勝若牛も嫌味の無い赤身肉なので
毎日でも食べられるテーブルミートとしての位置づけだ。
もちろんテーブルミートなので価格もリーズナブルで生産性にも富んでいる。

一方、近江牛をはじめとするブランド和牛は、お世辞にもテーブルミートとは言い難く
記念日などの「ハレの日」に食べていただきたい、いわばとっておきの牛肉なのだ。

そういえば、私が幼い頃は牛肉なんてお盆と正月くらいしか口にすることはなかった。
牛肉の自由化により安価な輸入牛肉が出回りだしたあたりから「牛肉」の価値観が大衆化し
そして手が届く身近な食品になったのではないだろうか。

もちろん普及という意味では歓迎されることではあるが、来月あたりからはじまるお歳暮需要には
ぜひ洗練された近江牛ギフトをお選びいただきたい。(⇒クリック

こちらは当店のオリジナルでもある近江長寿牛です。
テーブルミートとしてご利用ください。

近江長寿牛(⇒クリック


posted by niiho at 14:39| 近江牛

2012年10月25日

イタリアンで糖質オフ フルコースで糖質17.4gはすばらしい

昨日は久しぶりの休日ということもあり、AM9時からジムに入り
筋トレと有酸素運動、そして3回目となるヨガを体験した。

はじまる前に、ヨガの先生が雑談をするのだがこんな話だった。

ある日のこと、普通に歩いていたら急に左の足裏に激痛が走った。
歩くのも困難なぐらいの痛みだったので、その場で痛みのある腎臓のツボを拳で流した。
流したと言うのは、マッサージするような感じのことだ。

幾分マシになったのでそれ以上ひどくなれば病院も考えたのだが
その後は収まったとか。ヨガ仲間にそのことを言うと、砂糖を抜いた食事が良いと言われ
3日前から砂糖抜きの食事を実践しているとのこと。たった3日だが非常に調子が良く
しばらく続けてみることに・・・

とまぁ、こんな話だったのだが、今まさに血糖値を上げないための食事療法が注目されています。

「糖質制限食」や「糖質オフ」という見出しでメディアでも取り上げられることが多く
つまり、精製炭水化物や加工食品、清涼飲料水などから取りすぎてしまう糖質を控え
心と体の健康を維持する食事療法というわけだ。


ちょうどこの日は夕方から、南草津のイタリアン、サルティンボッカで
京都「糖質オフグルメ」研究会による“こんなに簡単イタリアンで糖質オフ”
のイベントが開催された。

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木村シェフも糖質オフにチャレンジ中らしく、幾分顔がシャープになっていた。
そういえばお腹のでっぱりもなくなっていた。

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まずは、自らが糖質オフダイエットを実践して見事にべっぴんさんに変身した
きたやま南山の楠本社長より体験談を交えたレクチャーを話していただいたのだが
さすがに説得力があります。

おやじダイエット部の奇跡
〜「糖質制限」で平均22kg減を叩き出した中年男たちの物語〜

の著者である桐山先生にもご参加いただき、大阪から参加の中島さんは
「うわぁー、本人や!」と驚いた様子だった。

さて、イタリアンで本当に糖質制限メニューができるのか?
できたとしてもまずくて食べられないのでは・・・

そんな声を吹き飛ばすような感動のコース料理を堪能したのだが
ずらずら〜とその内容を紹介したい。


★海の幸のカルパッチョ(糖質量1.1g)
タイ、イカ、マグロ、タコ、カニ、ウナギ白焼、ウニ、イクラ、サンマ、オクラ
アイイティチョーク、パプリカ、バルサミノ酢、オリーブオイル少々
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★アワビのリゾット(糖質量6.9g)
エビ、タコ、イカ、アサリ、ホタテ、アワビ、ブロッコリー、ドライトマト、キノコ
バター、パルメザンチーズ、バージンオイル、米っ娘こんにゃく米30g(糖質5.3g)
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★大豆麺のカルボナーラ(糖質量8.8g)
ベーコン、全卵、生クリーム、塩コョウ、パルメザンチーズ
大豆パスタ26g(糖質7.6g)
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★塩麹でマリネした近江牛のステーキ(糖質量0.6g)
近江牛ランプ肉、キノコ、ほうれん草、にんんいくオイル、バルサミコ、オリーブオイル
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★糖質オフスウィーツ
ティラミス(糖質量0.9g)
パウンドケーキ(糖質量1.8g)
ロールケーキ(糖質量1.1g)
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最後のスウィーツは少しづつ3種類を食べたのだが、これすべて食べても糖質17.4gなんです。
蕎麦が37g程度なのでその低さがお分かりいただけるかと思います。

しかも、かなりおいしくてホントにこんなに食べて大丈夫?
って疑いたくなるほどなんです。

今後は、定期的にサルティンボッカで糖質オフグルメが堪能できるよう
企画していきたいと思っています。



posted by niiho at 13:30| イベント

2012年10月23日

畠中育雛場さんに学ぶ6次産業化

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1次産業×2次産業×3次産業=6次産業を実践されている
福岡の畠中育雛場さんへお邪魔した。

畠中さんは「筑前飯塚宿 たまご処 卵の庄」としてネット黎明期より
活躍されている方なのだが、尊敬する獣医師、松本大策先生の大学時代の後輩でもある。

いまでこそ6次産業という言葉を耳にすることが多くなってきたが
畠中さんは、生産(1次産業)×加工(2次産業)×流通・販売・サービス(3次産業)を
合体させた6次産業化の先駆者なのだ。

養鶏場に併設された食堂(でいいのか?)では、おいしい「たまごかけごはん」を
食べる人で賑わっていた。

たまごは食べ放題ということで、私は2つ手にとりトッピングのネギと一緒に
久しぶりに食べるたまごかけごはんを堪能した。

私の後ろの席のうら若き女性は、たまごの殻が6個、その隣の女性は4個と
おいしさを物語る食いっぷりである。

養鶏場のとなりで産みたてのたまごが食べられるという体験が
おいしさを倍増しているように感じた。

もちろん、これ以上の安全はないわけで安心して何杯でもおかわりするわけだ。

消費者が普段買い物をする小売店やスーパー、ネットショップもそうだが
生産者の顔を直接見ることがない。

だから、モノが安くなると困る人がいるという実感がわかない。
そこに実態がないので安ければ安いほうが良いと言う風潮になる。

そういう意味でも、畠中育雛場さんのような6次産業化は理想的だといえる。

当店でも、「だれが育てたのか」「どのように育てたのか」
この2つを明確にして情報発信している。

そして“取組み”と“考え方”に共感してくれた方が
少しでも当店の牛肉を選んでくれる、そんな輪が広がることを願いたい。


posted by niiho at 18:46| 雑記

2012年10月22日

茅乃舎から学ぶ、わざわざ田舎へ来ていただくために

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福岡県粕屋郡久山町にある自然食レストラン茅乃舎(かやのや)へ行ってきた。
「茅乃舎だし」が有名なのでご存知の方も多いのではないだろうか。

どんなところなのかは、私がくどくど下手な説明をするより
ホームページをご覧いただいたほうがまともな情報が得られる(→クリック

12時前だというのにすでに満席だった。
知人のおかげで席を確保していただいたのだが圧巻なのは景色だ。

有料でも良いくらい空気がうまい。
そして景色に溶け込む茅葺きの建物がなんとも懐かしさを感じる。

こんな田舎に人が来るのか、というぐらい田舎だ。
チェックインしようと試みたがiphonが圏外だ。

田舎には若者がいない、都会へ流出して過疎化してきている。
日本全国でこんな悩みを耳にする。

しかし、茅乃舎のように都会から田舎へ足を運んでもらえるケースもあるわけだ。
そこには、茅乃舎の“考え方”がしっかりと消費者に根づいているように感じた。
テーブルで食事をするお客さんが皆笑顔で幸せな顔をしていた。

私は、十穀鍋というものをいただいたのだが
出汁はもちろん、黒豚がとにかくおいしかった。
豚肉で感動することはないのだがこの豚肉には参った。

とにかく、田舎にわざわざ来たくなるような茅乃舎だった。
この“わざわざ”が重要なのだ。

近江牛ドットコムもギフト需要をメインにしたサイトとして
リニューアルしたのが昨年の10月、ちょうど1年前だ。

牛肉のサイトはたくさんあるが“わざわざ”来ていただくには
検索対策などの小手先の技術ではなく、もちろん商品力だけでもなく
“想い”や“考え方”がサイトから伝わらないとホンモノのお客様は振り向いてくれない。

さて、明日からいよいよ近江長寿牛の本格的な販売がはじまります。

通常なら市場に出回らない経産牛。
肉質は硬くて脂は少し黄色い。

サシありきの和牛の世界では、硬くて赤い肉は食肉として認めないような風潮があり
経産牛はよくて加工品、廃棄されることも少なくない。

しかし、出産を終えてお役ごめんではなく、再飼育して肉をしっかりつけてやることで
とってもおいしくなることを知っている人は少ない。

数年前に経産牛を近江長寿牛として商標登録した。
この経緯は、「なかのり」という経産牛に敬意を払って登録したものだった。

その後、近江長寿牛を販売することはなかった。

しかし、経産牛はしっかりした知識と技術があれば本当においしくなるのだ。
正直、サシの多い肉は食べられなくなる。

近江牛も松阪牛も子牛を買い付けて育てる肥育農家がほとんどなので
経産牛は市場に出回らない。ということは欲しくても仕入れられないということだ。

当店の契約牧場、木下牧場は繁殖肥育一環なので経産牛がときどき出荷されるのだが
やはり生産者の気持ちとしては、廃棄されるより肉としておいしく食べてもらうことが本望なのだ。

何度も言うようだが、本当においしい!
霜降り好きにはおススメできないが、赤身好きにはわざわざお取り寄せしてでも食べていただきたい
それほど自信がある近江長寿牛です。



タグ:肉 内祝い
posted by niiho at 18:17| 雑記

2012年10月16日

30年ぶりの天王寺、繁盛店から学ぶ

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何年前になるだろうか、何かの雑誌で見た大阪天王寺の焼肉店。
一回行ってみたいと思いつつもそのままになっていた。
しかも、なぜかこの焼肉店が私の頭の隅の隅に残ったままになっていたので気持ちが悪い。


いつもの私なら気になればすぐ行動、天王寺ぐらいの距離ならすぐに行くのだが
若いころ(20歳ぐらいだったかな)天王寺で女装した男性に追いかけまわされた悪夢があり
なんとなく行く気になれなかったのだ。


さて、昨日はその天王寺の駅に30年ぶりに降り立った。
私の記憶が曖昧なこともあり、当時の景色とはかなり違っていた。
30年もたてば当たり前か・・・


知人の会社を見学させてもらい、脳みそパンパンの状態で
例の焼肉店へ向かった。


念願の焼肉店ということもあり、久しぶりのわくわく感だ。
平日の19時、店内は満席だ。


牛肉にホルモンなど次から次へとオーダーしまくった。
肉質、味はハッキリ言って中レベルだった。


しかし、接客はどのスタッフも高レベルでとにかく気持ちが良い。


すばらしい肉を出している店でも繁盛していない店がある。
一方で、この店もそうだが、そこそこの肉(言い方が失礼ですいません)で
すごく繁盛している店がある。


いったい何が違うのか?
たしかに接客は重要なポイントだがそれだけではない。


繁盛店を視察に行っても正解が見つかるわけではない。
ただ、正解に近いことが見つけられる。


だから、繁盛店へ行って勉強するべきなのだ。


繁盛している理由はこれだなと感じても
ほとんどの場合、違ってたりする。


例えば、あそこの店はたれがうまいよなー。
という噂をよく耳にする。しかし実際に行ってみると流行っている理由はたれではなく
店主の人柄であったり、スタッフの笑顔だったりすることがある。


よく立地を流行っている理由にしがちだが、駅近でも流行っていない店もあるし
逆に駅から遠くても流行っている店がある。 


どんな店でも大なり小なり企業努力はしていると思うが
流行ってる理由なんて店主に聞いてもちゃんとした回答を得られないことが多い。
つまり店主もわからないのだ。


いくつものプラスの要素が組み合わさって繁盛しているのであって
これをやっているからという明確な理由はあまりないような気がある。


天王寺の焼肉店も、いろんな要素が組み合わさって繁盛しているのだと思う。
その中の1つ、スタッフの接客が私にとっては100点満点だったので天王寺へ行くことがあれば
また行ってみたいと思うわけだ。


さて、滋賀の繁盛店でこんなイベントが開催されます。
あと残席10となりました。ダイエットに興味のある方はぜひ!


(→クリック)



 
posted by niiho at 14:38| 雑記

2012年10月14日

近江長寿牛の予約販売がはじまりました

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市場では評価がつかない経産牛、つまり子供を産んだお母さん牛のことだ。

和牛は未経産の雌牛が良いと言われていて、それを看板に商売している肉屋は多い。
商売のやり方なので、私はそういった考え方に反論するつもりは毛頭ないが、
未経産の雌牛でもおいしいものもあればそうでないものもある。というのが私の持論だ。

去勢の肉でも同じこと。もっと言うならホルスタインだってそうなのだ。
先日某所で食べたホルスタインのホルモンなんて最高においしかった。

なにがおいしくてなにがおいしくないなんて、そんなものはすべて紙一重のように思う。
シチュエーションによっても違ってくるだろうし、体調にもよるしね。

流行っていない店の原因はわかるが、流行っている店の理由はじつはわからないのだ。
料理はおいしいが100点満点かといえばそうではない。価格が安いとか立地が良いとか
いくつもの条件が重なりあって好評価に繋がっているだけで、じつのところ店の主人に
なんで流行ってんの?て聞いても「わしが教えてほしいわ」と切り返されるのがオチだ。

さて、私は個人的に経産牛が大好きで、赤身の多い硬めの食感がじつにおいしくて
主に焼肉で楽しんでいる。

経産牛は、繫殖農家でしか手当てできないので一般に出回ることはない。
私はこれこそ幻の近江牛ではないかと、近江長寿牛として数年前にブランド化したのだ。

しかし、あまりにも出荷がないので商品化するまでに至らず、放置状態だったのだが
来月あたり木下牧場から出荷を予定している。
いよいよ近江長寿牛ネット販売なのだ!

とはいっても売切れたら当分在庫切れが続くのだが・・・。

気が早い私はすでにページを作ってしまった。
近江長寿牛(→クリック

ただ、近江長寿牛のロース肉は以前よりドライエージングビーフとして
販売しているのですでにお試しいただいている方も多く熟成肉好きな方に喜んでいただいている。

さらに、現在、京都のきたやま南山において、熟成近江長寿牛&ワインフェアを開催中だ。

ぜひ、ご興味のある方は売り切れないうちにお出かけください。



posted by niiho at 19:57| 商品

2012年10月13日

藁の収穫がはじまりました

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牛が食べる藁の収穫がはじまった。

写真は遊んでいるわけではなく、広大な田んぼは歩くだけでも体力を奪われるので
こうやって移動するのだ。

この日は、後藤牧場さんの藁集めにサルティンボッカの木村シェフが参加。

牧場を見るだけではなく作業をお手伝いする料理人はそうそういないと思うのだが
そういった体験が肉を大切に扱い、しいてはおいしい料理が作れるのではないかと思う。

有名シェフが作る料理でも、拍子抜けするほどおいしくないものがある。
もちろん味は人それぞれで、おいしいと思う人もいるだろう。

しかし、愛というか作り手の想いのようなものが感じられない皿は笑顔になれない。

ところで、枝肉の評価は格付けだが、消費者から見た精肉の評価は、まずは見た目の美しさであり、
そして食感(やわらかさ)で決められる。

一方、より安全でより体に良いものを求めると「牛が何を食べているかで私たちの健康も決まる」
ということに行き着く。

安全や健康を考えて飼育すると市場では評価されない牛に仕上がることが多く
逆に、牛に負担をかけるような飼育をして格付けにこだわれば、見た目のよい
柔らかい肉質の牛ができあがる。

安全でおいしい牛肉が理想ではあるが、現状、安全を求めた飼育をすれば飼料が高くつき
格付けは低く、市場では評価されない牛に仕上がってしまう可能性が大きい。
つまり採算がとれない牛というわけだ。

さて、私たちの取り組みについては、サイトのいたるところに書いているので
ご存知の方も多いかと思うのだが、味は100点ではなくても安全性は100点を目指している。

たとえば、藁を例にとってみると、普通の刈り取りより稲の根元から高く刈っている。
理由は「肝蛭(かんてつ)」を予防するためである。

肝蛭は、牛の肝臓の胆管(胆汁が通る管)に寄生する虫で、巻き貝に発生する。
巻貝の幼虫が稲の根元に寄生していることがあるのだが牛には症状が現れることは少ない。

しかし、人に寄生すると胆管にかなりの炎症を起こし、発熱、吐き気、右腹の激痛、下痢などの
症状が見られる。

肝蛭をはじめ、様々な寄生虫を予防するために稲を根元から刈るのではなく、ある程度の長さを
残して刈り取り、さらに1年間藁を寝かせて熟成させている。
こうした取り組みにより寄生虫の予防ができるというわけなのだ。

このようにして、より安全性を高めるために牛に食べさせる藁の刈り取りから常に
安全と健康を考えているのです。

↓こちらは酢の粕だが、乾燥させたものを牛に与えると肉質がまろやかになる。

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このように、私たちが日ごろ気にしながら食べているモノ以上に、牛たちには良い飼料を与えて
育てているのです。

最終的には、安全性100点、おいしさ100点になるようもっていきたい。



posted by niiho at 12:28| 雑記

2012年10月11日

知識だけでは売れない、商品愛がなければ

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餅は餅屋というけど、最近は専門店でもそれほど商品に詳しくない人が多い気がする。

かと思えば、やたらと商品知識があって詳しい人がいたりします。
それがパートさんやアルバイトだったら驚きますしお店のグレードも上がるというものです。

先日、シークレットイベント、熟成肉とワインの会で隣の席に座ったのがワイン屋さんだった。
ビビッときたのでお店に伺う約束をして昨日行ってきました。

当店では、タイユヴァンのワインのみ扱っていているのですが
お客様から、肉に合うワインを提案してほしいという要望が以前から多かったのです。

私もワインは好きで毎晩のように飲んではいるのですが、提案するほど詳しくないし
ビビッとした直観を信じてethelvineの江上さんを訪ねた次第なのだ。

結論を先に言うとビビッはビビビビビビッぐらいの大正解で
なんといっても私と価値観や共感する部分がよく似ている。

肉に合うワインを12本選んでいただいたのだが、そのウンチクたるもの
1本1本の農家のストーリーから試飲した感想までとにかく詳しい。

と、ここまでならソムリエレベルで話せる方はたくさんいると思う。

じゃー何が違うのかと言うと、あぁ〜この人はめちゃくちゃワインが好きなんやなぁ
という愛を感じたのだ。

商品を語れる人はいても、その人の言葉から商品愛を感じることは少ない。

江上さんはワインの卸屋さんだが営業をしたことはないらしく
取引き先はすべてクチコミだそうだ。

知識だけの頭でっかちではモノは売れないと言うことだ。

近江牛.comからも愛を感じていただけるだろうか・・・。


posted by niiho at 16:20| 雑記

2012年10月09日

テレビの影響で熟成肉が売り切れるかも

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2日前から熟成肉が異常な売れ行きで問い合わせも普段の倍以上だ。

こういうときは決まってテレビの影響なのだが、ここ最近は取材もないので
まったく心当たりがない。

熟成肉は、キッチリと裏付けした情報を流してもらわないと消費者の誤解を招く恐れがある。
というのも、見よう見まねで簡易な設備で熟成させて腐らせるケースが多くみられる。
万が一事故にでもなれば大変なことだ。

後で分かったのだが、注文殺到の原因は恐らく「新報道2001」という朝7時半から番組だ。
赤身肉とドライエージングビーフの特集を結構な時間取り上げていたらしく、メインが
やまけんさんだと聞いてほっと一安心した。

やまけんさんならドライエージングの見識も豊富なので、しっかりレポートしてくれたに
違いない。どうりで購入者にプロの方が多いはずだ。

おかげさまで間もなく在庫がなくなりそうです。


posted by niiho at 18:08| 熟成肉

2012年10月08日

「安売り」と「お値打ち」は違うのだ。

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こんにゃく米で作った糖質オフのリゾット
これがおいしい!とにかく涙がでるほどおいしいのだ。

「涙がでるほど」というのは大袈裟でもなんでもない。
この料理を作ったシェフの人柄を知っているからこそ涙がでるほどおいしいのだ。

料理は人柄が表れる。まさしく口福に満たされるのだ。
有名レストランで食事をしてもおいしくないときがある。
たぶん、料理人の人格に問題があるのかも知れない。

リゾットの他にも糖質オフのパスタも出来上がった。
カルボナーラにしたのだが、これまたうまい!

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じつは、イタリアンで糖質制限でイタリアンコース料理を作ろうということで
内容がまとまり次第、南草津のサルティンボッカで食べることができる。

糖質オフはダイエットにも効果抜群なのでぜひ楽しみにしていただきたい。

メイン牛肉は、自家産の牧草たっぷりで育てた木下牧場のランプ肉を使用。
糖質含有量は1gもないのでこちらは手を加える必要はない。

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もちろん、コース料理なのでデザートもつくわけだが
糖質オフのデザートはとにかくおいしくないものが多い。
しかし、さすが木村シェフ、やってくれました!画期的な味です。

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さて、問題は価格です。

これから煮詰めるのだが、手がこんでいるいるので通常価格よりは
お高くなるようです。

まぁ、安く売る意味もないし、私なんて糖質オフのイタリアンが食べられるのなら
少々高くても週に2〜3回は通ってしまいそうだ。

ところで、今月も第4土曜日(27日)に実店舗において近江牛祭りを開催するのだが
牛肉だけではなく農家さんの採れたて野菜の即売会も同時開催する。

ここでも価格が問題になるのだが、価値あるものばかりなので「安売り」はしたくない。
かといって法外な値段は付けられないので、結局は価値に見合った適正価格で落ち着くのだが
「安売り」といえば、私はショッピングモールを連想してしまう。

勉強のためにと購読しているメルマガが今日も流れてきた。
じっくりは読まないが、販促のための意味のない値下げが目立つ内容だった。

商品の「価値」が「価格」を上回っていれば消費者もお値打ち感で納得するのだろうが
以前、こんなことがあったのを思い出した。

今日のような感じで勉強のためにと購読していたメルマガから
蟹しゃぶのお買い得品を購入してみたのだ。

ちょうど今頃の時期で蟹が恋しくなる絶好のタイミングでそのメルマガは流れてきた。
モール名は覚えているのだがショップ名が思い出せないのが残念だ。

蟹といっても想像するような甲羅があって足がある蟹そのものではなく
冷凍のしゃぶしゃぶ用の蟹足だ。1.0kgで5,000円ぐらいだったと記憶している。

一応楽しみにはしていたのだが、私の予想を上回るマズさで、しかも消毒臭がキツくて
結局5本程度でギブアップしてしまった。

蟹のシーズンが終わるころ、さらに値下げのメルマガが届いた。
もちろん買うことはなかったのだが、恐らく売れなかったのではないかと推測する。

それは私が買った価格がこの商品の最適価格だったと思うからだ。

5,000円というプライスが蟹足のお得を感じる最適価格で、この価格を下回ると
単純に利益を減らすだけの意味のない値下げということになる。
もちろん、さらに値下げした蟹足が売れたかどうかは知る由もない。

当店で販売している近江牛は、スーパーで売られている牛肉よりは高い。
高すぎるということはないが、頻繁に購入していただけるような気軽な商品ではない。

しかも安売りもしないし値下げも考えていない。

でも、当店の近江牛には背景が見える。
それが「(安全×安心)×信頼=おいしさ」であり、価値である。

「安売り」と「お値打ち」は違うのだ。




posted by niiho at 19:13| 雑記