2012年08月20日

熟成肉は健康志向な方にこそ食べていただきたい

IMG_0525.JPG

夏になると各雑誌が牛肉特集を組むのは例年通りなのだが
赤身肉や熟成肉を取り上げた記事が今年は目立つ。

料理人や店のオーナーがこぞってこだわり≠しゃべり
それをライターがうまくまとめて記事にする。

いつも思うことだが、ライターの方の取材力には感心させられる。
プロですからと言われればそれまでだが、餅は餅屋ということだろう。

さて、熟成肉についてはいまだ解明されていないことも多く
例えば、同じような肉を同じ条件(設備など)でドライエージングさせても
仕上がりがまったく異なることがある。

近江長寿牛(経産牛)と短角牛のロースを同時にドライエージングさせたときは
近江長寿牛は黴が生え、ナッツ香がかなりキツく香ったのだが、短角牛は黴どころか
香りさえ感じなかった。

これは、個体に原因があると思うのだが、つまり熟成に向き不向きの結果であり
同じ短角牛でもうまく熟成されることもある。

ただ1ついえることは、近江牛を熟成させてうまくいかなかったことがないということだ。
もちろん、近江長寿牛やA2あたりの評価の低い肉しか熟成させないので、評価の高い、A4や
A5の肉を熟成させた場合の結果はわからない。

このあたりも意見がわかれるところで、肉質が劣る牛をおいしくするために熟成させるという
考え方があり、片方では、上質な黒毛和牛をさらにおいしくするために熟成させるという考え方
もある。

どれが正解でどれが不正解ということはないが、このあたりは各々の経験に基づくところが
大きいのではないだろうか。

ちなみに私の考えは、A4やA5の牛をあえてドライージングしなくても、枝肉熟成で十分だと思う。
一度、サシがたくさん入ったロースをドライエージングにしたことがあった。

脂がまろやかになり食べやすくなるかと期待したのだが、かえって食感が脂っぽくなってしまった。

最近は、当サイトで販売している熟成肉の認知度も高まりつつあるのか、
リピート率も上がってきた。

まだまだプロの料理人の方からのご購入が半分以上なのだが、それでも食通の方からの
うれしいコメントなども頂戴している。

私も10日に1度のペースで、熟成肉とじっくり向き合う時間を作っているのだが
きれいに焼き上がったときなんかテンション上がりっぱなしになる。

写真の肉は、530gの熟成肉をまず強火のフライパンで焦げ目をつけたあと
アルミホイルに包んで、オーブンで30分ローストした。

余熱で5分、包丁を入れた時の鮮やかなサーモンピンクに思わずうっとりと
してしまう。

さすがに530gは食べられなかったが、それでも300gはおいしくいただいた。
驚くことに、食後の胃もたれもなく、脂ギトギトの霜降り肉を食べた後のような後悔もない。

赤身肉なので、脂肪を燃焼させるL-カルニチンも豊富に含まれている。

熟成肉は、現在プチブーム中だが、大ブレークする予感ありだ。


posted by niiho at 10:58| 熟成肉

2012年08月19日

【70個限定】食べても食べても箸が止まらない千枚キムチ本日発売開始!

IMG_0565.JPG


無添加キムチで有名なやがちゃんキムチと近江牛.comのコラボ商品
「千枚キムチ」が遂に発売となりました。


さて、白菜の浅漬けが原因で集団食中毒が大きな問題となっているが
私は、スーパーで売られている浅漬けは食べないようにしている。
というより体が受け付けないのだ。

浅漬けは、白菜やキュウリを調味料につけたものをパッケージして
店頭に並ぶわけだが、袋を触った時にたまにネバっとしたものがある。
あれが不衛生感満載でこの段階で購入できないのだ。
ちなみに、私は潔癖症ではない、念のため。

肝心の味だが、大半はグルソー(グルタミン酸ソーダ)つまり
化学調味料に頼っているのだ。

これらは、袋の裏面を見ればしっかり表記されている。
調味料(アミノ酸等)とか「蛋白加水分解物」などの表記で記載されている。

人工的な旨み調味料は、自然のものより旨く感じるのが現代人の味覚なのかも
知れないが、私には少し濃厚すぎる。

スーパーで売られているキムチも同様だ。
私流の表現をさせてもらえばえぐい旨味≠ナものすごく違和感を感じる。

こういった食品の現状に早くから警笛を鳴らしているのが、無添加キムチで有名な
やがちゃんキムチの矢ヶ崎さんだ。

矢ヶ崎さんの作るキムチは、ほんとにおいしくて自然な味がする。
オール無添加で体にもやさしく、私なんてダイエット食としても重宝している。

7月11日「フードECサミットin十勝帯広」に講師として招かれたとき
同じく講師として参加していた矢ヶ崎さんとお会いした。

お会いするのは2回目なのだが、じっくり話したのはこの時が初めてだった。

近江牛のセンマイが夏の焼肉シーズンを過ぎると売れ行きが悪くなるんですよね。
もつ鍋にセンマイは入れないので、なにか良い案はないですか?

といった感じで矢ヶ崎さんに相談したところ、じゃー、うちでキムチにしようか、
ということになり、酢味噌入りキムチやコチュジャンの配合を調整したものまで
6パターンのサンプルを提案してくださったのだ。

もうねぇ、どれもこれもうまくて、すべて販売したいぐらいだったのだが
せっかくなのでやがちゃんキムチ色も出せて、なおかつ希少な近江牛センマイの特徴も
出せるということで、今回の商品ができあがったのだ。

センマイの皮剥きが尋常でないぐらいの手間作業なので、大量販売はどう考えても
むつかしく、出来上がったら販売を繰り返すことになりますが、初回分70個を本日より
販売させていただきます。

千枚キムチのご購入はこちら(→クリック




posted by niiho at 18:14| 商品

2012年08月18日

ドライエージングした熟成肉4種の官能検査

IMG_0499.JPG

3回目となる官能検査がきたやま南山にて行われた。
今回は、滅多にない機会ということもあり一般の方にも参加していただいた。

まずは、楠本さん(きたやま南山)、木下さん(木下牧場)、私の3人による
パネルディスカッションからスタート。

別室で官能検査を行っている、京都府立大学の佐藤先生、松井先生が途中から合流し
感想を伺いながら和やかな雰囲気の中、パネルディスカッションは終わった。

さて、お待ちかねの官能検査だが、検査対象牛は以下の4種だ。

プレミア近江牛(牧草66%給餌)、通常肥育の近江牛
プレミア短角牛(デイトコーンサイレージ等)、通常肥育短角牛

官能検査は、松井先生の指導のもと、近江牛、短角牛でプレミアと通常肥育の
違いを比較し、最後に総合評価において好みを選ぶというもの。
これは、まさに好みの問題なのでどれが正解というものはない。

用意した肉は、脂身を取り除いたサーロイン1切れ10〜15g
成分分析用の肉は、1種類づつ8切れをガスパックし、冷蔵保存にて持ち帰っていただく。
一般の方も交えての食味検査は、1人1切れ×4種を素焼きしてブラインドテイストして
アンケートに答えていくという方法をとった。

成分分析は佐藤先生が専門で、初回のみ水分、粗タンパク質、脂質、タンパク質の
加水分解アミノ酸、脂質の鹸化後の脂肪酸組織の分析

毎回の検査としては、生肉で遊離アミノ酸、IMP、遊離脂肪酸、TBARSの測定

以上、佐藤先生に聞いただけなので私にはさっぱり分からない。

3回目となる今回は、4種ともドライエージングによる熟成肉ということもあり
同じ条件でいったいどのような変化がみられるのか非常に楽しみだった。
なんといっても4種とも屠畜日まで合わせたのだ。

すべての検査結果は数ヵ月後になるようだが、食味検査では好みがハッキリ分かれた。
ちなみに木下牧場の4名は、食べ慣れている通常肥育の近江牛が一番好みという結果だった。

私は、プレミア近江牛、次いで通常肥育の近江牛、通常肥育の短角牛、プレミア短角牛
という結果だったのだが、見ただけでどれがどの肉か分かってしまったので、少し思い入れが
入ってしまったような気もしないでもない。

いま、赤身肉がブームになりつつある。
これは、健康ブームにも関連していると思われるのだが
なんでもかんでもメディアの仕掛けに振り回されるのはゴメンなので
おいしさを数値化することによって、真実と合わせていきたい。

今回の食味検査には東京や鹿児島から参加の方もおられたのだが
肉って一瞬にして他人と親しくなれるリアルなSNSではないだろうか。

「肉」という字は、1つの空間で人と人が繋がっているとだれかが言ってた。



posted by niiho at 11:56| イベント

2012年08月16日

霜降り肉は上質なものを少しだけがおいしい

P1000841.JPG


牛肉で一番高価で柔らかい部位といえばヒレ≠ナすが
関東ではフィレ、関西ではヘレかな。

まぁ、どっちでもいいのですが、とにかくうまいのは間違いないです。
柔らかくてあっさりしていて、サーロインが王様ならヒレは女王様と
いったところでしょうか。

さて、写真のヒレは見事なサシが入っていますが
格付けはA5-BMS12、いわゆるチャンピオン牛クラスです。

しかしですよ、いくらヒレはあっさりしているといっても
これだけサシが入っていると重い。1枚食べるのがやっとです。

一口めのインパクトはそれはもう目を見開くほど感動ものだが
2口、3口と食べ進めていくうちに徐々に胃もたれが...。

私も生産者の方に、とにかく健康な牛を育ててほしい、
赤身になるように育ててほしいとお願いするのだが、それでも入るところには
キッチリとサシが入るわけだ。

サシの入った肉をたくさん食べたければ、和牛よりもF1(交雑種)のほうが
あっさりしているので食が進むと思う。

和牛の場合、どのような育て方をしてもサシがキツイとくどいというのが現実で
よく言われる雌牛だから融点が低くあっさりしている≠ニいうのは少し食べただけの
感想にほかならない。

それをいかにもといった誇大キャッチコピーで販促している店をみかけるが
このあたりの情報をもっと深く発信するべきだと私は思う。
ただ、そうすると霜降り肉が売れなくなるわけで(苦笑)

当店で販売している霜降り肉も例外ではなく、どうしても食べ過ぎると重い。
国産飼料で厳選して厳選して給餌しているのだが、(霜降り=脂)なので
くどいのは当たり前を前提に、料理の提案と食べ過ぎないことをおすすめしたい。

例えば、焼肉の場合、たれよりも塩がおすすめなのだが
できれば、上質な岩塩などを使っていただきたい。

だいこんおろし+ぽんずは霜降り肉をもっともおいしく食べる最強の組み合わせだ。

このように食べ方を工夫すれば、霜降り肉もおいしく食べられる。

posted by niiho at 18:02| 雑記

2012年08月13日

国産飼料100%で育てた近江牛が注目されている

20120813131529938_0001.jpg


7月19日に開催された国産飼料100%で育てた近江牛(りんか号)のイベント
「吟撰但馬系プレミア近江牛お披露目会」の様子が日本で唯一の食肉業界紙、
食肉通信に掲載された。

現在の日本における食肉事情は、日本食肉格付協会による枝肉格付基準に沿って
価格が決定される。セリでもA3とA5とでは始まりの価格が違うのだ。

こういった事情から「和牛=霜降り」が絶対的な価値のように思われている。
実際、精肉店の仕入れ担当者や食肉問屋も、サシで価格の優劣をつけている。
いくら仕入れ値が高くても、サシが乏しかったら高く買ってもらえないというわけだ。

しかし、消費者は本当にサシの良く入った霜降り肉を求めているのだろうか?

私なんか焼肉するときは、霜降り肉1枚、赤身肉9枚ぐらいの割合がちょうどいい。
外食で霜降り肉を食べることはほとんどなく、グルメ番組でサシがビッシリ入った肉を
みるだけで気持ち悪くなることがあるぐらいだ(木下牧場の美奈ちゃんも同じことを言っていた)

日本の畜産は輸入飼料への依存度が高く、牛にサシを入れるためには高カロリーな
濃厚飼料が必要だ。

そこで、私たち(きたやま南山、木下牧場)は、良質な赤身肉を作るにはどうすればいいのか、
ということを考え、国産飼料100%でしかも粗飼料(牧草)中心に給餌することに行きついたのだ。

仕上がりは、予想以上にサシが入り少々ガッカリしたのだが、味は予想以上においしかった。

牛肉にはトレーサビリティがあり生産履歴を追求できるが、飼料にはそれがない。
私たちの取組みでは、飼料にもトレーサビリティをつけ、安全面を遡及していきたい。

ただ、安全面を追求すればするほど消費者に届ける価格が高くなってしまう。

私たちがいくら自信を持って世に送り出しても買い手があってこそなのだ。
たとえば、近江牛が400年の歴史があり、日本最古のブランド牛だと言ったところで
消費者が買わなくなれば一瞬にして淘汰されてしまうのだ。

消費者の方には、本当に安全なものを作っていくには経費がかかるということを
知っていただき、そういった取組みを懸命に行っている生産者を支えていただきたい。

プレミア近江牛の次回の出荷は9月を予定しています。


posted by niiho at 14:32| メディア

絶品!もつ鍋塩スープで作る牛すじ肉のオルツォ

南草津のイタリアン、サルティンボッカの木村シェフが実店舗に仕入れにこられる度に
オリジナルスープ(もつ鍋塩スープ)を買っていかれる。

わたしは、よほどもつ鍋が気にいったんだなと思っていた。
たしかに当店のもつ(ホルモン)も塩スープも評判は上々なのだが
それにしてもハマりすぎですよ、木村シェフ!

・・・と思っていたのが、先月開催した「プレミア近江牛お披露目会」の
打ち合わせで驚愕の事実が発覚した!とまぁ、少し大げさに聞こえるかも知れないが
こういう使い方があるんだと木村シェフの発想に驚いたのだ。

その料理が、こちらの「近江牛すじ肉のオルツォ」だ。

P1020725.JPG

これがうまいのなんのって!そのアイデアももちろんだが
木村シェフの料理センスにはいつも驚かされる。

そして、私も関わっている、岩手を「食」で応援する特別企画
「やまけんさんが育てた短角牛を食す会」が9月13日に開催されるのだが
あつかましくも木村シェフに料理をお願いしたところ2つ返事で快諾いただいた。

例のオルツェは、いわての丸麦と雑穀で作るのだとか。

以下、きたやま南山さんからの案内文となりますので、
ご興味のある方はこちら(→クリック)からお申し込みください。
全国から食通な方々が参加表明しておりますので交流も楽しいですよ。

「やまけん」こと農産物流通コンサルタント・食生活ジャーナリスト山本謙治氏の育てた
3頭目の短角牛「草太郎」が7月24日にお肉になりました。

草太郎は、岩泉町の畠山利勝さんの牧場で、デントコーンサイレージとフスマで育った
プレミアム短角牛です。今年で3回目となる「やまけんさんの育てた短角牛を食す会」、
今回も、サカエヤの新保吉伸社長にドライエージングを依頼し、当日の企画全般ご協力
いただきます。

メインのステーキはもちろん、岩手の海の幸・山の幸をふんだんにつかって、
サルティンボッカの木村シェフが今回も腕を振るってくださいます。

*いわての海の幸&山の幸カルパッチョ
*いわての海の幸&山の幸温製
*ドライエージングしたロースステーキ2種(焼き方を変えて)
*南山のお野菜いろいろ
*南山の焼肉食べ比べ(ドライエージングした近江長寿牛と草太郎、通常肥育の近江牛、短角牛、京たんくろ和牛ほか)
*いわての丸麦と雑穀の牛すじ肉入りリゾット(南部鉄器でお出しします)
*いわての山の幸のデザート(田野畑やまち酪農牛乳でつくったカタラーナ、山葡萄ゼリーなど)

午後5時30分〜やまけんさんの講演会
 「牛と牛肉 〜育てることから食べることまで〜 」

午後7時〜食事会です。

会費は飲み物代込10000円です。

posted by niiho at 11:37| イベント

2012年08月12日

近江牛めし再販スタート!カレーパンは販売中止

P1020510.JPG


販売開始から怒涛のご注文をいただき、しばらく在庫切れになっていました
近江牛めしですが、ようやく仕込みも終わり本日より再販スタートです。

薄味に仕上げていますので、食べやすいかと思われます。
おにぎりにして子供に持たせると言うお客様が多いようです。

写真B.jpg

再販あれば販売中止もあります。
根強い人気があった「近江牛カレーパン」ですが本日をもって販売中止となります。

いまのままでも十分おいしかったのですが、私のイメージはカレーパンの中から
近江牛の塊がゴロッとでてくる驚きがほしかったのです。

リニューアルでそこを目指して試行錯誤したのですが、どうもうまくいきません。
妥協すればいいのですが、そこは曲げられない部分でもあり、一旦販売中止という
ことで落ち着きました。

個人的にカレーパンが大好きなので、私の理想のものができあがったときには
もう一度販売させていただきます。

posted by niiho at 17:34| 商品

2012年08月11日

サシの多い肉はトマト焼肉で食べるべし

_N7K1685.JPG

三角バラと呼ばれる部位で、当店では近江牛大吟撰カルビ焼肉用として販売している。

よくサシが入る部位で、焼肉店からの引き合いも強い。
A2やA3あたりの赤身がちな牛肉でも、三角バラにはそこそこサシが入る。
A5ともなればサシが眩しすぎて直視できないほどだ。

さて、味はというととろけるように柔らかくておいしい。
しかしだ、「とろける」ということは見方を変えれば「サシ」のことを連想させ
さらに「とろける=くどい」というふうに思ってしまう。

サシとは、筋肉と筋肉の間に入った脂のことだから少し乱暴な言い方をすれば
「サシ<脂<とろける」ということになる。

なにも自分ところで売ってる商品にケチをつけてるわけではない。

当店では、意図的にサシを入れずに育ててほしいと生産者にお願いしている。
それでも、多かれ少なかれサシは入る。

自然に入ったサシはあっさりしていて食べやすいが、それでも私なんて2枚も食べれば
満足してしまう。

先日なんて、某焼肉店で店主自慢の○○牛のA5の三角バラをだされて
1枚食べるのがやっとだった。その後もロースにカルビなどなど、サシのオンパレードで
ヒレまでサシが入っていて、食後は無性にランニングして汗を流したくなったほどだ。

何度も言うし何度も書くが、「A5だからおいしい」というのは
店側のPR方法の1つであって、格付けは目視の評価なのでおいしさはあまり関係ないのが
実際のところなのだ。

モノを売るには、良い商品というだけでは売れない。
その背景、つまりストーリーに共感して欲が刺激されるのだ。
(そうあるべきだという願いも込めて^^)

ストーリーが描けない商品は、なんらかの「こだわり」をこじつける。
牛肉の場合だったら、ブランド牛しかり、「A5」とか「雌牛」をこだわりとして
サイトのキャッチコピーにしているショップが多い。そういう商品はえてして高い。

「高い商品=良い商品」とは限らないのだ。

勘違いしてほしくないのだが、けっしてA5や雌牛を批判しているわけではない。
当店でも、年に数回程度だがA5を仕入れることもある。
ただ、あまりにも「格付け」にこだわった店が多く、こだわるとこはそれしかないのかと
いつも思うのだ。

さて、話が脱線したが、サシの多い肉をなんとかおいしく食べられないかと
三角バラをこんな風に料理してみた。
以前に、サシでコテコテのロースをトマトすき焼きにしたところ、意外とおいしかったので
その要領でやってみた。

IMG_0490.JPG

サシの多い肉は火を通すと脂がよくでるので、トマト、ニンニク、たまねぎを炒めて
その脂を吸わせる。そこへ砂糖と醤油を入れて炒める。

結果、2枚程度しか食べれないカルビが、なんと6枚も食べれたではないか。

しかも食後の後悔もなく、ワインにもよく合う。

サシが苦手な方、一度お試しあれ。

posted by niiho at 15:20| 焼肉

2012年08月06日

9月13日は短角牛「草太郎」を食す会、ドライエージングで仕上げます

_D700039.jpg
短角牛「草太郎」の写真はやまけんさんのブログから拝借した(→クリック

食ジャーナリストのやまけんさんこと山本謙治氏が育てた岩手短角牛「草太郎」が
先ごろお肉になった。

そこで、9月13日(木)にきたやま南山さんにて「食す会」が開催されることに。

「さち」「国産丸」に次いで3回目となる「食す会」だが
例によって私がドライエージングビーフに仕上げる。

前回の「国産丸」はイマイチな出来栄えだったので
今回はしっかりと熟成させたい。

とはいってもこればかりは私の力ではどうすることもできない。
環境、設備は整っていても、すべては個体の力に頼るしかないのだ。

今回の食べる会、前回と大きく違うところがある。
先月の「吟撰但馬系プレミア近江牛」お披露目会で腕を奮ってくれた
南草津のイタリアン、サルティンボッカの木村シェフが焼き場を担当してくれるのだ。

プレミア近江牛では、ランプ肉を塩麹でマリネし、筋は当店のもつ鍋塩スープを使って
オルツェにし来場者の度肝を抜いた。

さて、今回はどのような料理で我々を楽しませてくれるのか。

昨夜、近江牛熟成肉で試作してみたということで
南山の楠本さんとサルティンボッカへお邪魔した。


IMG_0453.JPG

試作とはいえ、完璧な出来栄えに楠本さんと顔を見合わせ驚いた。
じつはこの2つの肉は、右と左で焼き方(料理法)を変えているんです。

つまり、南山定番の異なる牛の肉による食べ比べではなく
料理法による食べ比べをやろうというのだ。しかも熟成肉でだ。

左は、じっくり30分火入れをしたものでナッツ香が強い。
これぞ熟成肉というインパクトだが、ここでも驚かされた。

なんと、熟成香の強い脂を削ぎ取り、それを肉に巻いてローストしたというのだ。
これだと、前回の国産丸のときのように香りが浸透しきっていない場合でも
確実に熟成香が楽しめるというわけだ。

次いで右だが、これも驚いた。
通常、肉を加熱する場合には外側から強めの温度を入れて内部に浸透させるのだが
これはまったくの逆。内部温度を理想の形にしてから外側に火を入れるやり方だ。

オイルバススターラーを使ったやり方と基本は同じで
均一に火が入るので、これまたうまいのだ。
しまも、オリーブオイルを使っているので熟成香とオリーブオイルの香りが
すごくマッチしている。

本番(9/13)までには、もっと進化させた料理に仕上がると思うのだが
大いに期待し大いに楽しみたい。

お時間のある方はぜひお越しください。

あ、これを忘れてはいけない。

もちろん、近江牛も当日のメニューに組ませていただきます。

posted by niiho at 12:42| イベント

2012年08月05日

値段が高いから品質が良い、または「おいしい」とは限らない

_N7K2358.jpg
私の講演でまず最初にお見せするのがこの1枚、生産者のみなさんと撮った写真だ。

8月8日にメルパルク熊本で講演をさせていただく。
経済産業省中小企業庁委託事業の一環の情報モラルセミナーなのだが
東京、沖縄に次いで今回で3回目となる。

肉屋の私がなぜこのようなセミナーで講師をするのか、
当社の社員も当日参加のみなさんも不思議なのではないだろうか。

生産者は牛を出荷したら、ハイ仕事終わり〜、、、
なんて勘違いしている方が多いと思うのだが、生産者は消費者の安全を保証する義務があり
そのために情報公開しなければならない・・・といったことを話すわけだ。

もちろん、おいしいお肉の見分け方なんかも
ちょくちょく挟んだりするわけだが、今回は会場の様子をみながら
隙があったら(笑)ネットショップの話もしようかと思っている。

ネットサーフィン(もしかして死語?)でいろんなショップを見ると
ほとんどの店が、商品を売るための「こだわり」を前面に出している。

無添加、有機野菜、日本初、世界初、○○賞受賞の○○・・・などなど
牛肉でいえば「A5」「雌牛」をキーワードにしたキャツチコピーが目立つ。

「当店ではA5の牛肉しか販売していません」

「雌牛だから融点が低くいくら食べてもあっさりしています」

とまぁ、こんな感じだ。

勘違いしてほしくないのは、これらを否定するわけでも批判するわけでもない。
食べ過ぎさえしなければA5の牛肉はおいしいし、雌牛の脂は口どけが良い。

しかし、「こだわり」が強ければ強いほど、またそこにブランドが乗っかっていれば
肉屋の常識では考えらられな「高値」が現実のものとして存在するのだ。

つまり、なんやねん!めちゃくちゃ高いやんけ!
と大阪のおっちゃんが怒りそうなボロ儲け価格がそこにあるのだ。

ここで消費者のみなさんに勘違いしてほしくないのは、
「値段が高い=良い商品ではない」「値段が高い=おいしいとは限らない」ということだ。

じゃー、なぜこんなに高値で販売するのか?

ということだが、もちろんそれには理由がある。

ホームページは簡単に開設できるのだが、運営には経費がかかる。
労力もかかるし、「売る」となればそれなりの知識も必要になる。

そこで、外注(ホームページ制作会社など)にお願いすることになるのだが
ここでも経費が発生する。しかも、丸投げした場合は、成功報酬型、売り上げからの
パーセンテージなど、結構な金額が毎月出て行くのだ。

しかも、外注先にテキストや写真まで丸投げした場合は
依頼主の知らないところで他店の盗用(写真やテキスト)が行われるパターンが多い。
当店も頻繁に被害を被っているが、連絡すると「外注先がやったことなので」という
お決まり返答が予想どおりにかえってくる。

こういったことは、消費者が知る由もないのが事実であり
もしかしたら知らなくてよいのかも知れないが、いままでの「流行り=ブーム」は
企業やメディアの仕掛けによるところが多かったが、これからは消費行動がブームを作りだす
時代だと思う。

そのためには、消費者の意識改革も必要で・・・・

といったことを8月8日の講演で話すわけだ。

お近くの方、お時間のある方はぜひ。

では、会場でお会いしましょう。



posted by niiho at 12:24| イベント